【実践編】ご自宅で出来る認知症予防の脳トレについて

実践 リハビリメニュー

こんにちは😁“いが”です^^

私は年間100名以上の患者様が入れ替わる総合病院の回復期病棟で4年、その後在宅のリハビリへと分野を移し社内で1番の訪問件数をこなしながら5年目を迎えています。

今回の内容は、“ ご自宅で出来る認知症予防の脳トレについて”お伝えさせて頂きたいと思います。

まず先にお伝えしたいことは、今の医学では認知症の改善は困難であり、服薬やリハビリによって症状の進行を少しでも遅らせる事が主な目的となっています。

そこで、概念としてご理解頂きたい事は、脳は使えば使うほど血の巡りが活発になり、認知機能の低下を遅らせる可能性が高まるということです。

普段の生活だけでは、同じ動作や作業の繰り返しで脳への刺激が一定となる為、使われていない領域が徐々に衰退してしまいます。

脳へ様々な刺激を入れる事で認知症の進行を遅らせ、日々の生活が安楽に心穏やかに過ごせるお手伝いになれば嬉しいです。

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ご自宅で出来る認知症予防の脳トレについて

まずは、この画像をご覧下さい。

これは、体を動かすときに使われる脳の領域と大きさを表している図になります。(通称:ホムンクルス)

この図を見て頂くと分かるように、足よりも手先と口周りの領域が大半を占めていることがわかります。

脳は使う領域が多いほど血流も活発となり衰退しにくいと考えられていますので、手先や口をよく使う活動や運動がオススメとなります。

〈手先をよく使う活動〉
・手芸・編み物・折り紙・塗り絵・お箸操作

〈口をよく使う活動〉
・家族や友達とのお喋り・カラオケや歌遊び・口腔体操・早口言葉

などがあります。

大切な事は、“何をやるか”の方法に捉われずに、大原則として“手先と口をよく使う”事が脳の血流促進にいいと理解される事です。

そして、脳は使わないと衰えますので、楽しく継続できるかがとても大切となります。

ご家族様やお孫さんなどとゲーム感覚で行えるものやご本人様が興味を持って楽しめる内容が望ましいと考えます。

私が病院時代に使っていた脳トレの本やお家での指先のトレーニングに喜ばれている塗り絵を一部ご紹介します。

日常生活に意識的に認知訓練を織り交ぜると効果アップ

私の身内の話ですが、70代の祖父が免許の更新に行った時に高齢者向けの認知テストを行うと、合格ラインは超えているものの、「思っていたよりもわからない事があった」とショックを受けていました。

そして、祖父は「次の更新の時には認知テストで満点をとる」という目標を持ちながら、毎日意識的に過ごしていました。

あくまで一例ですが、“今日の日付は何日だろう”という事や“買い物の計算を暗算で行おう“というように普段の生活で意識的に脳に刺激を入れるようになりました。

その結果、次の認知テストでは満点を取る事ができ、見事リベンジを果たせたというエピソードを聞きました。

この事から、完全に脳が衰退していなければ、刺激を入れて活性化させる事で、眠っていた脳の分野が目覚める可能性が考えられます。

日付を意識したり、1日の終わりに今日あった事を思い出してみると言った工夫をされる事をオススメします。

ご家族様と一緒に住まれている場合には、会話の中に記憶や計算などの要素をおり混ぜて頂くと良いです。

わざわざ、“脳トレ”となると、嫌がる方もいらっしゃいますので、あくまで自然に行ってみてください。

認知症が進行してきた場合の注意点

認知症が進行してくると、“日付”や“場所”に対する認識が正しく行えなくなる場合が多く認められるようになってきます。

認知症が進行し不安の為にソワソワしたり攻撃的になってしまう方も中にはいらっしゃいますが、この日付や場所の認識を正しくする事で心の不安が解消され穏やかになられる方もいらっしゃいます。

リアリティーオリエンテーションという技法になりますがシンプルにいうと、今日の日付や季節のことやご本人様についてや周りのことについてなど簡単な情報をお伝えしてあげることです。

突然知らない土地に日付も知らされずにポツンと取り残されると、誰だって不安になりますよね。

いつもいるはずのお家でもそのように混乱してしまい不安になってしまう事があります。

そんな時には、ご本人様の不安を是非汲み取って頂き、分からなくて不安な事をお伝えして挙げて欲しいです。

そして、認知症の方と接する時の注意点としてもっとも大切な事は、「記憶障害は起こっていても、羞恥心やプライドはしっかり残っている」という事です。

「そんな事も分からないのか」と叱るような関わりや、逆に赤ちゃん言葉のような話し方で接する事のないように、1人の大人として適切に対応される事が本当に大切となります。

終わりに

今回は、認知症予防についてお伝えさせて頂きました。

ポイントとしては、日々の生活から様々な刺激を脳に与え活性化させる事です。

毎日同じことの繰り返しには要注意となります。

訪問リハビリの現場を通して思うことは、年齢がいくつになっても、新しいチャレンジをする事には皆様ワクワクされており、達成した時の喜びや表情はとても素晴らしいです。

日々に少しずつスパイスのように刺激を与えるように意識してみてください。

 皆様からのご質問やご意見などを大募集してます!
記事の内容のリクエストや実際のリハビリに関するご質問など頂けましたら最大限のサポートを致したいと思います✨

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