【学生向け】臨床実習の乗り越え方〜後半:治療学実習〜

学生向け

こんにちは😁“いが”です^^

私は年間100名以上の患者様が入れ替わる総合病院の回復期病棟で4年、その後在宅のリハビリへと分野を移し社内で1番の訪問件数をこなしながら5年目を迎えています。

私が勤めていた総合病院は、臨床実習生の受け入れを積極的に行っていた病院であり、年間で約10名程度が様々な課題を乗り越え、成長していく場面を多く見てきました。

今回は学生時代で国家試験と並ぶほどの難関とも言える臨床

実習についてお伝えして行ければと思います。

当時は3年制の学校でしたので1年生の終わりに臨床見学実習が1週間、2年生の終りに臨床評価学実習が4週間、3年生の前半と後半で臨床治療学実習が8週間ずつありました。

この実習の流れはどこの学校でも同じだと思います。

ここでは、各実習を乗り越えた私の経験談をもとに、実習をこれから受ける方への心構えや乗り越えるコツなどをお伝え出来れば嬉しく思います。

今回は治療学実習での経験を中心にお伝えしたいと思います。

この治療学実習では、自ら担当患者様を評価してそれをもとに治療を行うという、現場と全く同じ流れを学ぶ事ができます。

見学実習と評価学実習を通して失敗への耐性もどんどんとついて来ましたので、いよいよ希望の実習先を選ぶ基準を“一番大変と言われているところ”にするチャレンジをしました。

沢山の先輩や先生に情報収集や根回しの結果、見事厳しいと噂されている病院に実習に行けることになりました。

厳しい実習先を求めていただけあって、壁も多くありましたがそれ以上に沢山の知識や技術を得ることができ、この時の経験や学びは今でも私の基盤となっています。

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現場での学び編 治療学実習1

小児分野も精神分野も体験させて頂いた為、いよいよ身障分野に希望を出しました。そこは道内でも有数の病床数をほこる大病院であり、リハビリスタッフも総勢で130名以上いました。

初めての身障領域の実習なのですが、これまでの経験を活かし積極的に前のめりになるくらいの気持ちで実習に臨みました。

その病院には療養病棟や回復期病棟などがあり、本当に様々な患者様がいらっしゃいました。

私はこの実習を通して、私が将来的に目指したいと思うリハビリテーション像が確立しました。

私の偏見でしたが、身障のリハビリは辛く苦しいものの先にしか改善はないというイメージでした。

しかし、そこで行われていたリハビリは、一人一人の趣味や興味のある事からリハビリ的な要素をプラスして、訓練として行なっていく病院でした。

具体的にいうと、呼吸が弱い方に昔の好きだった歌を歌って貰うことを通してリハビリを行なったり、風船バレーやゲートボールのようなゲーム性の高いものを通して、全身のバランスや体力を向上させるようなアプローチ方法です。

そして、“障害を完全に治療する“事もリハビリのプロとして大切な事ですが、その病院にいらっしゃる多くの患者様は90歳を超えたご高齢の方が多くいらっしゃる病院でしたので、いかに“障害とともに生きるか”という視点も非常に大切にされる考え方でした。

勿論、必要な方には筋力訓練などの治療的な要素を強く持ってリハビリも行っています。

要は、どちらも出来る!という事です。本当に感動しました。

生き生きと楽しそうにリハビリを行なっている姿を見て、「リハビリ=辛く苦しい」という概念が180度変わりました。

その時の感動や考え方が、今もなお私の訪問リハビリの現場に多く活かされている考え方となります。

かっこいい事を沢山書きましたが、実は日々の記録や調べ物に多くの時間が掛かってしまい、平均睡眠時間は3時間でした。

心はウキウキしながらも身体からは少し悲鳴が聞こえていました。

余談ですが、、、この時に人生で初めてブラックコーヒーを飲み、なんとか必死に乗り切る事ができましたとさ。

現場での学び編 治療学実習2

次の病院も学生の間では厳しいと評判でした。総合病院で病床数は250床、リハビリスタッフの数は総勢50名以上いました。

この病院は回復期病棟が非常に有名で力を入れており、その回復期での実習でした。

そこでは、“365日24時間リハビリ“を提唱し全ての生活行為や活動が全てリハビリであるという考えの病院でした。

ですので、食事場面や整容場面だけでなく、朝晩の更衣や入浴場面にもリハビリスタッフが同席し、普段のリハビリ時間で学習した動きや内容を、実生活の場面でも出来るように介入していました。

そして、生活動作全般がリハビリの一環なので、出来ないからお手伝いするということは基本的にはありませんでした。

実は私のイメージしていた“THE・リハビリ“という環境でした。笑

ですが、患者様も“少しでも体を治し”に来ている方ばかりですので、毎日が勝負で毎日が真剣そのものでした。

非常にヒリヒリとした空気感を感じれたことは、1つ目の実習先とはまた違った特性が知れて本当に良かったと思います。

そして、この病院での実習で一番得れたことは、「評価の技術試験」があったことです。

ROMやMMTなど8種類くらいの検査方法を、細かい価値観から実際の体の使い方まで全て教えてもらえましたし、その技術練習のために仕事が残っていても、一緒に付き合ってくれるスタッフが多くいました。

この“評価”の価値観や尺度は今の私がご利用者様と一緒にリハビリをしている大切な要素であり、圧倒的に結果を出す為に必要な根本的な技術の一つです。

評価でなによりも大切にされている事は“再現性”です。この能力があって初めて、その後に行われるリハビリ治療に効果があったのかどうかを判断できるのです。

そしてもう一つ、“判断”の大切さも教えて頂くことが出来ました。

動作分析や評価をして、「こういう風になっていました!」と意気揚々とバイザーに報告をすると、「その分析をした結果の判断は?いいという事?それとも改善が必要って事?」と聞かれて固まりました。

適切に観察してそのまま表現したり評価する事は大切な能力ですが、一番得たいのはその評価をうけてのプロとしての判断!であるという大切な事に気付かせて頂きました。

その高い基準を学生のうちから学ぶ事が出来て、本当に嬉しかったです。私的には、何故この病院が厳しいという噂になっているかわからないぐらいのパラダイスでした!

そして、1つ目の実習先で睡眠時間が取れなかった反省を踏まえて、日々の記録などを実習の時間にほぼ終わらせてしまう方法を編み出しました。

それは、休憩時間にメモ帳に文章を作成させてしまうという作戦です。

あとは家に帰って打ち込むだけという工夫をしましたので、この時の実習では平均睡眠時間を6時間以上取る事ができました。

今の時代であれば、スマホに文章を打ち込んでおいてパソコンに送る事でもっと時間の効率化が図れる時代になっているかも知れませんね。

終わりに

私のかなり前向きな臨床実習体験をお伝えさせて頂きました。

リハビリのプロを目指されている学生の皆様は必ず通る道だと思います。

実習に行ってみて感じる事は、患者様もリハビリスタッフもみんな本当に優しいという事です。

もしかしたら、未知の部分が多いという事が、実習というものを大きく恐ろしい物にしてしまっているのかも知れません。

この内容が少しでも皆様の安心に繋がれば嬉しく思います。

皆様からのご質問やご意見などを大募集してます!記事内容のリクエストや実際のリハビリに関するご質問など頂けましたら最大限のサポートを致したいと思います✨

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