【認知症】心と体の負担を減らし、疲れにくい介護を求めて

訪問リハビリ

こんにちは😁“いが”です^^

私は年間100名以上の患者様が入れ替わる総合病院の回復期病棟で4年、その後在宅のリハビリへと分野を移し社内で1番の訪問件数をこなしながら5年目を迎えています。

今回のテーマはご家族様に認知症の方がいる場合の疲れにくい在宅介護との向き合い方をテーマにお伝えさせて頂きたいと思います。

大切な方が認知症の症状によりどんどんと出来ない事が増えていくという現実を見るのは、非常に辛いものがあると思います。

私自身の体験としても、大好きだった祖母の認知機能が落ちてしまい、私の名前もわからなくなってしまう場面と直面した時には、なんとも言えない切ない気持ちになりました。

私が訪問リハビリの現場でよくお聞きするご家族様の本音としては、「この介護がいつまで続くだろう」という不安や、「介護ばかりで自分の人生が生きられない」という想いを抱えられてる方も多くいらっしゃいます。

そのような場面に出くわすたびに、中々すぐに解決出来ない問題に、歯痒い気持ちになる事も多いのが現状です。

そんな私ですが、少しでも何かの支えになれればと思い、精一杯お伝えさせて頂きます。

スポンサーリンク

心と体の負担を減らし、疲れにくい介護を求めて、、、

先に結論からお伝えさせて頂くと、“ 介護の中でやりがいをほんの少しでも感じれる事”が私なりの答えになります。

認知機能が低下する事により、日付や約束事を忘れてしまうなどの軽度なものから、暴言や暴力に発展してしまう状態まで、様々な場面に遭遇してしまう事と思います。

そんな時に多くの介護者は「出来ないから私が全部してあげないと」という責任感を持ち介護されています。

今まで出来ていた事が出来ずに「こんな事もできないの?」とストレスを感じてしまう事も多いと思います。

本質から考えた時に、認知症の主な症状は記憶障害と病識低下であり、自分の考えや行動を具体的に説明したり思い出すことができない状態になります。

「なぜ?」「どうして?」と理由や具体性を求めても、明確に回答することは本質的に難しいのです。

また、介護者が「これくらいなら出来るはず」という期待をしてしまう事も要注意です。

期待をする事により、それがなされなかった時に裏切られたという感情が湧き起こり、精神的な怒りやストレスとなってしまうのです。

また、ご本人様が認知症の為に怒りやすくなってしまうというケースも多く認められますが、理由なく怒っているように見えても、実はご本人様の中では明確な理由が背景に隠れている事もあります。

“今、この瞬間“にどのような状況でありどのような関わり方が適切かという事がわかるだけでも、介護者にとっては精神的に楽になると私は考えます。

介護者であるご家族様が頑張れば頑張るほど、お互いに苦しい状況になってしまう事もあり、それはお互いにとって非常に切なく苦しいことだと感じます。

ご本人様の尊厳に合わせた関わりも勿論大切ですが、何よりも介護をする側のご家族様にやりがいを少しでも感じて頂く事が、“疲れにくい在宅介護“に繋がると私は信じています。

日々の介護は日常の中に溶け込んでしまい、評価されにくくなってしまいます。しかし、そこにこそ私は最大の賛辞と承認が大切であると感じています。

最大の賛辞は認知機能が低下してしまっているご本人様からの承認だと感じます。

ご本人様の笑顔やありがとうという言葉に救われるというご家族様も多くいらっしゃいます。

そしてなにより、ご本人様が日々を安全に過ごせているという事に最大級の賛辞をご自身に与えてあげてほしいと思います。

余談になりますが、私自身も祖母に名前を忘れられてしまった事に少なからず切ない気持ちになった経験があります。

ですが、ふとした瞬間にたった一度だけ認知が繋がり笑顔で名前を呼んでくれた時には、思わず涙が溢れてしまいました。

祖母に関しては私がメインで介護をしたわけではありませんが、祖母に承認されたという出来事は10年以上たった今でも鮮明に覚えています。

サービスの利用は決して悪ではない

訪問リハビリをご利用頂いている方の中には、「いきたくないデイサービスに行かせるのが悪い気がする」という声や、「ショートステイで外泊をしてもらう事はサボりにならないか」などのお声を頂く事があります。

私の考えをお伝えすると、「全くそんなことはありません!」。むしろ正しくサービスを理解し、積極的に取り入れて頂きたいと思っています。

訪問リハビリの観点から考えると、「行きたくなるような魅力的な場所に感じてもらう」という事に力を注ぎます。

例えばですが、友人とのおしゃべりやカラオケなど家ではなかなか出来なかった事が、デイサービスにいくと叶うという一種の楽しみに変換していく努力をします。

そうする事で、多くのご家族様が感じている罪悪感は一気になくなると考えています。

脳が活性するリハビリの5原則として言われている事が、

①心地よい快の感情が得られる事
②褒めあう事
③双方向のコミュニケーションが図れる事
④役割がある事
⑤失敗を防ぐ支援体制が整っている事

と言われています。この原則もうまく活用しながら、訪問リハビリではアプローチを行なっていきます。

カラオケ

終わりに

今回は、疲れにくい認知症の在宅介護との向き合い方について私なりの考えを中心にお伝えさせて頂きました。

まず、ご家族様には在宅で一緒に毎日を過ごせているという事に、最大の賛辞を送らせて頂きたいと思います。

ご本人様が困った行動を起こしたとしても、ひとつひとつの行動には必ずその人なりの理由が明確にあります。ただ、その理由を明確に説明することは残念ながら認知症の本質として難しいのです。

私の願いは、ご家族様に認知症という病気の本質を理解して頂いた上で、大切な大切なたった1人の存在として、素敵な時間をお過ごし頂けるお手伝いになれると嬉しく思います。

皆様からのご質問やご意見などを大募集してます!記事の内容のリクエストや実際のリハビリに関するご質問など頂けましたら最大限のサポートを致したいと思います✨

    コメント

    タイトルとURLをコピーしました