病院でのリハビリと在宅でのリハビリでの違い 〜病院でのやり方だけでは在宅で通用しない理由〜

訪問リハビリ

こんにちは😁“いが”です^^

私は年間100名以上の患者様が入れ替わる総合病院の回復期病棟で4年、その後在宅のリハビリへと分野を移し社内で1番の訪問件数をこなしながら5年目を迎えています。

今日の内容は病院で行われるリハビリと在宅で行われるリハビリの違いというテーマでお伝えさせて頂きたいと思います。

ただ、先に答えを言ってしまいますと技術的な事は何一つ変わりません。

徹底的に利用者様に寄り添い、圧倒的な技術で少しでも良くしていく‼️

これだけです。

そして、大きな違いとしては心構えの違いです。

病院は短距離走で、在宅は長距離走ということだと考えます。それぞれの競技によってトレーナーの求められるスキルや要素も異なりますよね。

実は、私も最初は病院でのリハビリしか知らなかったのでこのギャップに気付き修正できるまで、多くの失敗を経験しました。

そして、在宅では何が求められているのかを考えていくことで病院でのリハビリが何故上手く通用しないのか、そのズレは何故起こっているのかに気付くことが出来ました。

それからは、利用者様との関係性も良好で、多くの笑顔に囲まれて楽しくリハビリができるようになりました。

知らず知らず病院での当たり前をそのまま実践してしまっている方や、そのようなリハビリスタッフとの関係性に悩み我慢している利用者様・ご家族様に少しでもその違和感の正体を知って頂ければ嬉しく思います。

ブログ初心者ですが少しでも為になる情報をお届け出来るよう頑張ります🎶

スポンサーリンク

病院リハビリの場合

私が新卒で入職したところが、市内でも有数のリハビリ専門病棟がある総合病院でした。

その病院では、圧倒的に患者様を良くすることのできる尊敬できる先輩が多く、首席で学校を卒業した私の伸びた鼻と根拠のない自信がポッキリと折られた事を思い出します😭笑

私が配属された回復期病棟のスローガンは「365日24時間リハビリ」で、生活のあらゆる事が全てリハビリに繋がっているという考え方でした。

朝の着替えや食事、歯磨きにトイレ、お風呂に至るまで、全ての場面で必ずリハビリスタッフも参加しながらの生活で、手助けは最小限となります。

入院期間とそこに至るまでのゴールを明確にして、全力でそのゴールに向かって走っていくイメージです!いわゆる短距離走のような力の出し方になります。

実は入院期間は医師が決めます。患者様がもっと居たいと希望しても、医師の判断する最適な期間以上は難しい場合が多いです。

そして、入院期間中の主導権は病院側ということになります。その代わり、病院内での出来事の全責任も病院が負ってくれています。

という事は、入院中に新たに怪我などをしてしまった場合の責任は病院側にあるのです。

なので、移動などの自由度があがることも、病棟スタッフやリハビリが評価に評価を重ねて少しずつ許可されていきます。

よく、「自分の身体だから好きにさせてくれ」と訴えられる方も居ましたが、自由にならなかったのはそういう責任の所在という理由が大きいです。

ただ、患者様も限られた期間だけだからということで納得して下さる方が多かったです。

リハビリの時間は徹底的なトレーニングに当てられ少しでも早く退院できるように集中されて取り組まれている方がほとんどでした。

一種の合宿のような構図だと思います!

病院でのリハビリスタッフとして求められていたことは、圧倒的な知識と技術力です! なので、職人気質のセラピストが多かったように感じます。

在宅リハビリの場合

病院時代のリハビリ像を持って在宅リハビリの分野に移動してきた私は、様々な壁にぶち当たりました。

リハビリを依頼されてお伺いしているので、みんなが病院時代のように前のめりで待っていてくださっているものとばかりに思っていたのです。

勿論そういう心つもりで楽しみにして下さっていた方も多くいましたが、どうやら病院時代の熱量ではご利用者様と温度差が生まれてしまうということに気付き始めました。

そこで、一度立ち止まり在宅分野を分析した結果病院時代と真逆の構図がいくつも発見されました!

在宅でのリハビリを依頼して頂く方の多くは、今のままでも生活はできているかたがほとんどです。

当然ですよね!病院で出来るように一生懸命頑張られて、見事退院されていますから。

私の感覚的なものも含めて表現すると、在宅リハビリというのは“プラスα”の要素が大きいと感じます。

今出来ていることをより効率よく日常的に定着させていきたいという方や、退院直後は出来ていたんだけど徐々に出来ないことが増えてきて心配だから体力を付けたいという方などです。

日々年齢は蓄積し、自然の摂理として衰えていく部分を補いたいという事ですね。

諸説ありますが、私としては維持させ続けることも立派な在宅リハビリの役割でイメージとしては、長距離走のようなものと捉えています。

長距離走のコツは継続ですね。合宿のスタイルだとすぐに燃え尽きてしまうわけです。
病気や障害と上手に付き合っていくことも非常に大切になります。

なので、主導権は私達ではなく利用者様になります。

プロとしての客観的な見解や転倒リスクなど、病院時代であれば危ないので抑制する事を選択していた場面でも、今はご利用者様に最終判断を委ねています。

勿論、リスクやそれによる最悪の状況もお伝えしますが、こちらが一方的に意見を押し付ける事を私はしていません。在宅では自己責任の要素が強いのが1つの事実かなと感じています。

ただし、例外としてご本人様の判断能力が不十分で責任が果たせず、そのままでは命に関わるという場合には、踏み込んでご家族様などの判断できる人に、強く提案する場合はあります。

また、病院ではに毎日リハビリを受けられていた人が、最大週2回と少なくなってしまうので、少ない時間にみっちり運動を詰め込もうとする失敗もしました。

沢山運動した翌日に筋肉痛になり、日常生活も大変だったという苦労を負わせてしまうという大失態です。

何度もお伝えさせて頂いたように長距離走であるという事に気付けてませんでした。

その出来事から、訪問して関わっている時間だけに着目していた状態から、多くても1週間のうちの2時間しか関われないという事をまず受け入れ、視野を広げることにしました。

そこからは、その2時間を使って私が居ない残りの6日と22時間をどうしたらより良く過ごして貰えるかという視点も持てるようになりました。

私が訪問している時間は当然ながら“私が側に居る”状態ですが、私が訪問していない時にもその利用者様の中で常に“私が側に居る”状態を作ることにより、自発的な健康管理や日付の管理、自主トレーニングにも繋がるようになりました。

長距離走を無口な職人と一緒に走ると少し気が重くなりますよね😅笑

なので、在宅リハビリの最も重要な要素は人間力やコミュニケーション能力であると私は考えます。

病院リハと在宅リハで起こるギャップの正体は、、、

ここまで2つの特徴についてお伝えさせて頂きましたが、各場面において適切であれば

どちらも正解

だと思っています。

要は、自分の目の前に居る方はどの領域の人で、何を求めているのかをしっかり把握することが大切であるということですね。

ただ、ここを見誤ってしまうとリハビリスタッフの自己満足となり、誰のためにもならないリハビリになってしまう危険性があると感じています。

目的の違いを明確にすると

病院は治療が目的
在宅は自分らしく生きていくことが目的

在宅における長距離走の継続には無理や我慢は厳禁です。

おわりに

今回の内容は私自身が在宅リハビリをやり始めた頃にしてしまった失敗から掘り下げて書かせて頂きました。

私自身、利用者様からの素直な声を頂くことができたので気付けた内容になります。

今在宅リハビリをご利用下さっている方は、是非とも積極的な意見交換をどんどんしてみて下さい♫

皆様の不安を少しでも解消するお手伝いになれば嬉しいです。

※ご意見やご感想、リハビリついてのご相談なども受け付けています。お気軽にご連絡くださいませ✨

Shalala.okinasai.morning@gmail.com

コメント

タイトルとURLをコピーしました